フテキな片想い



バスケットボールのトーナメントは、体育館を二面のコートに区切り、同時に二試合を行う。


舞台側、奥のコートは前の試合が既に終わったらしく、次の試合を行う幡谷先輩のクラスが、練習を行っていた。


芽衣子は舞台前に置かれた得点表示板の前にスタンバイしていて、私を見つけると笑顔で手を振った。


両手で「11」と示し、練習をする先輩の姿を指差す。


どうやら、背番号11が幡谷先輩らしい。


ポケットから携帯を取り出し、カメラを起動させる。


途中、LINEのメッセージが鳴り続け、


_____美雨ちゃんのジャージ姿、気になる(●´ω`●) 写メ送ってケロッ!


と蛍さんか意味不明なメッセージが届く。


取りあえず、既読スルーし、携帯を構えた。


えっ!?


背番号11が目の前で揺れた。


助走を付けて、ドリブルからのレイアップシュート。お手本のようなキレイなフォームだった。


ボールはゴールに吸い込まれるように、シュッと音を立てて、ネットを潜った。


その無駄のない動きに、一瞬、見とれてしまった。