美雨は半年前に胃潰瘍になり、緊急搬送されていた。
「大丈夫、最近は胃痛もないし」
そういえば、最近は常備薬である胃薬を、飲むことも少なくなったな。
ストレスを溜めやすい美雨にとっては、いい兆候なのかもしれない。
駅のホームで電車が来るのを待つ。
美雨は線路を覗き込んで、電車がやって来る方角を眺めていた。
振り返った美雨と目が合うと、「あ、自分だけジュース買ってて、ずるい」と恨めしそうな顔で俺を見上げた。
「何?美雨も何か飲むのか?」
ズボンのポケットから財布を取り出そうとした所で、手にした缶を美雨が奪った。
「真央のを少し、もらうよ。玲央さんのご飯、残しちゃったら嫌だし」
悪戯な笑みを浮かべて、缶に口を付ける。
「うんっ、久しぶりに飲んだけど、ファンタグレープって美味しいっ!ありがと、真央」
満足したのか、そう言って、缶を手渡す。
これって、間接キ_____

