間髪入れずに、突っ込むと、「児玉ってお姉さんいたんだ?お姉さんも坂女なんだね?」なんて、幡谷さんは自分と同じ、制服姿の美雨を眺めながら続けた。
「姉っていうか……」
タメなんだけど?一から説明するのが、面倒臭い。
「私も一緒で、一年生なんですけどね」
「双子なの?」
幡谷さんは、美雨と俺を交互に見て、訊ねる。
「違う……」と言い掛けた美雨に、「ここは黙って、そのままにしとけ!」と思いを込めて、睨みを利かせる。
美雨は俺の顔を見ながら、瞬きをする。
俺の意図に気付いたらしい。
小さく頷いた。
「まぁ、そんな感じです」とにっこりと笑いながら、「美雨です。真央がお世話になってます」と続けた。
全く、俺の母親にでもなったつもりなのか。
「初めまして。幡谷つばさです。二年生です」
人見知りの幡谷さんは、ぎこちなく返事をした。

