「蛍さんの告白は断ったんだ。私にとっての、大事な人が真央だって、解ったから」
「っな?」
真央が拍子抜けした表情になった。
「返事が遅くなって、ごめん。鈍感でごめん。私、真央が男の子として好きみたい」
真央は口をパクパクしながら、両手で頭を掻きむしった。混乱してるらしい。
「でも、お兄と晴美さんが籍を入れたら、俺たちも事実上の姉弟になるワケで……」
「私は、家族(弟)としての真央も、カレシとしての真央もどっちも欲しい。欲張りかな?でもね、私、今までずっと我慢してたんだよ。パパがいなくても、ママが仕事ばっかりでも、寂しいのも一人で耐えて来た。この位のワガママ、神様も許してくれると思う。そう思わない?」
真央の顔を覗き込むと、ポカンとした表情をした真央が、急にブッと噴き出して、笑い出した。こんなに爆笑した真央を見るのは、初めてだ。意外に笑った顔がカワイイと胸がキュンとなった。
「真剣に考えた結果論だったんだけど?」
「腹いてぇ」とお腹を抱えながら、ひとしきり笑った真央を横目で見ながら、ぷぅと頬を膨らませる。
「いや、ゴメン。ずっとウジウジ悩んでた俺が馬鹿らしくなった。もっと、シンプルに自分の気持ちに正直で良かったんだって納得した。良かった。これで、晴れて両想いになれたワケだ」
「……抱きしめていい?」真央にそう訊かれて、少し照れ臭かったけれど、微笑んで頷いた。

