フテキな片想い



「もう一度、真央がいそうな所、探してみよう」


星夜くんの案内で、教室や購買部、たまに授業をサボる時に使う空き教室を回ってみたけれど、真央の姿は見えなかった。


もしかして、隠れてないで、常に移動してる?そうだったら、ばったり会わない限り、会えないじゃないかと不安になる。携帯も繋がらないみたいだし。


一年生の教室がある校舎を一通り廻った所で、昇降口に出た。


「そういえば、真央の靴ってあるかな?」


「見てみる」と星夜くんは、整列したクラスの下駄箱から、真央のロッカーをチェックした。


「あ、靴がない。カバンは置いてあるのに」


「という事は、学校外?」


家出中の家に帰るはずがないし、星夜くんの家にいるとも思えない。じゃあ、真央はどこに行ったんだろう?___そういえば、真央と私にしか解らない秘密の場所が一つだけあった。


「私、真央がいる所、解ったかも」


「え、ホントに?」星夜くんは驚いた顔をしている。


ブレザーのポケットに入れてあった携帯がブルルと振動して、つばさんからの着信を知らせた。


___「美雨?どこにいるの?チャラ男くんと話終わった?」


いつまで経っても体育館に帰って来ない私を心配して、電話をくれたみたいだ。


「蛍さんとの話は終わったんだけど___」ぎゅっと目を瞑り、覚悟を決める。