地元民の芽衣子が思い出したように、呟いた。
告白大会?
蛍さん、もしかして___
「坂女の中瀬、中瀬美雨さんはどこにいるのかな?」
舞台上から私の名前が呼ばれると、体が強張った。「どの子?」と周りにいるお客さんたちが辺りを見渡している。
「はーい。ここですっ!ここにいます!」
固まって声を出せない私の代わりに返事をしたのは、芽衣子だった。
「ちょ……芽衣子」と慌てた所で、芽衣子はキリッと前を向き、「告白されたんだから、キチンと返事しないと。私以外にも遊ぶ女の子いっぱいいるからって言い訳、もぅ出来ないの解ってるよね?先輩、どう見ても本気なんだから」と私の腕を取って、挙手する。
言い訳……
人混みを割って、体格のいい男子生徒がこちらに向かってやって来る。マイクを持って、私にインタビューをするイベントのスタッフだ。彼の後ろ、放送機器の並ぶ舞台下に真央が立っているのが見えた。
眉間に皺を寄せ、もの悲しい表情を浮かべてこちらを見ている。そんな顔しないでよ。胸の奥がちくりと痛んだ。
「では、中瀬美雨さん。返事をお願いします」
マイクが向けられると、舞台上の司会者がそう促した。前方で舞台を眺めていた人達の視線が、一気にこちらに集まり、冷や汗が出て来た。

