フテキな片想い



井岡に言われて、壁際を伝い、舞台下のスタッフが集まっているスペースに移動した。


先輩から、マイクを渡される。


「告白する人は、対象者の名前を叫ぶ事になってるから、相手には手を挙げて貰うんだ。「○○さん、会場内にいますか?いたら手を挙げて下さい」みたいな感じでね。そしたら、君たちがマイクを持って、駆け付けるってワケだ」


「告白相手がここにいない場合ってあるんですか?」


星夜が質問する。


「サカチューは今や坂高の名物行事みたいなものだからね。告白相手がこの場にいないって事は、今までなかったらしいよ。その点は安心して」


先輩は、星夜の質問にそう答えた。


「では、早速参りましょう!エントリーナンバー1番、3年D組、長尾純くん。どーぞー」


MCの軽快なトークで、会場が温まった所で、サカチューが始まった。


イベントスタッフと一緒に舞台下の壁際に、教職員も並んでいる。


校長がニヤニヤしながら、舞台を見上げているのを目撃した。


楽しんでるじゃないか。