フテキな片想い



体育館が埋まる程集まった客の中から、出場者の意中の相手を探して、告白の成り行きを見守るなんて、微妙にみんなの注目を浴びるし、変な緊張感もある。


安請け合いしなければよかったと、後悔してももう遅い。


蛍先輩の順番はいつだっけ?


先輩の告白の相手が美雨で、俺がマイクを美雨に差し出すことになったら、最悪だなと自虐する。


「ちなみに、運よくカップル成立になった場合は、相手に檀上に上がって貰って、告白相手から薔薇を受け取って、手を繋いで降りていくって感じだから。カップル成立の際には、BGMで「トリセツ」が、不成立の場合は「女々しくて」が流れるよ。振られた出場者はその場で舞台袖に退散。若干、気まずい空気になるけど、まぁ、その辺は俺らMC陣の腕次第ってことで」


先輩は自分の肘の辺りを叩きながら、笑う。


星夜が合流した所で、再び体育館に戻った。


待機中は壁際に寄り掛かり、バンド演奏を眺めている。


「つぅかさ、コピーする奴って、何でこぞって同じ曲をやるかな?この曲何曲目だよ」


隣に立つ井岡がぼそぼそ文句を言う。