フテキな片想い



二人して茫然とした後で、「普通逆だよね?トリック・オア・トリートって言われたら、僕らがお菓子をあげるんだよね?」と星夜が怪訝な顔をしたので、


「どっちでもいいんじゃね?日本じゃ、もう仮装パーティーの日みたいになってるし」と返した。


よく見たら蛍先輩が星夜に渡した箱は、美雨のバイト先のカフェのものだ。


俺に対する宣戦布告?今日、美雨と会ったのをアピール?いやいや、考え過ぎだと頭を振る。


まぁ、あの時が最後になる。


校舎違うから学校ですれ違うことはないし、購買で会ったこともないし、部活もお互い帰宅部だし。


蛍先輩は「サカチュー」で何する気なんだろ?運営のヘルプをするから、余計気が重かった。




研究発表が主な一年の校舎は、例年通りに閑散としていた。


うちのクラスの研究発表は「坂下高校界隈の妖怪と都市伝説について」だ。


教室をパティーションで区切り、模造紙に、研究結果を張り付けている。


教室内には妖怪アニメのテーマソングがエンドレスで流れ続け、入口近くの受付けでは、来場記念の妖怪メダル(手作り)を配布している。


苦労して作ったのに、メダルはまだ三分の一もさばけていなかった。