フテキな片想い



遂にこの日が来てしまった。


十一月三日、文化の日。坂下高校文化祭、二日目。一般公開日だ。


昨日は午前中から小雨がぱらつく天気だったけれど、今日は朝からカラリと晴れ、気持ちいい秋の空が広がっている。


坂高生は日頃の行いがいいらしい。天気は味方してくれたようだった。


___今日の坂高の文化祭、芽衣子とつばさんとお邪魔します('◇')ゞ


登校前に美雨からLINEが届いた。相変わらず、返信はしていない。


そっか、やっぱり来るんだな。蛍先輩が告る気だから来るな!なんて言えないし。


なんだったら、蛍先輩の方が美雨と連絡取ってるのかもしれないし……。


蛍先輩ともあれ以来会ってない。元々、一年と二年は校舎が違うし、二年の教室がある校舎にわざわざ出向かない。


一度だけ、あれはハロウィーンのつもりなのだろうか?


十月最後の日。夜の二十二時頃に、「トリック・オア・トリート!」と近所迷惑な叫び声と、玄関の扉をドンドンと乱暴に叩く音が聞こえた。


星夜が不審がりながらも扉を開けると、シーツを被ったオバケに扮した蛍先輩らしき人(?)が立っていた。


「兄さん?」


星夜が訊ねた所で、そのシーツを被ったオバケはお菓子の入った箱を星夜に持たせ、すぐさま階段を駆け下りて行った。