フテキな片想い



星夜の住むアパートは木造の二階建てで、部屋は二階の一番端、階段を上り切った所にあった。


間取りは2LDK、古いアパートだが、中はリフォームされていて、全ての部屋が洋間になっていた。


玄関を入るとすぐにキッチン兼リビングがあり、テレビが置かれたそこは兄弟の共有スペースだ。


奥に隣合わせの部屋があり、少し大きめの部屋を蛍先輩が、小さめの部屋を星夜が使っている。


ソファに座り、テレビを付けた。


夕方の情報番組では、都内の千円以下で味わえるランチ特集を放映していた。


コック服を着た中年の料理人が、慣れた手つきで、オムライスを作っている。


フライパンに薄く卵を引き、チキンライスを乗せ、リズミカルにフライパンを振ると、あっという間にチキンライスが卵に包まれる。


このまま星夜が帰って来るのダラダラと待っていてもな。


暇だし、料理でもするか。重たい腰を上げ、バス通りにあるスーパーへ向かう。


メニューはさっきテレビで見たオムライスにしよう。


前に美雨がお兄に教わりながら、作ってたのを思い出した。


意外と言ったら怒られそうだけれど、上手かった。


多分、お兄の教え方が良かったんだと思うけど。


美雨に作れるのなら、俺にもできるだろうと高を括っていた。