家を出て、向かったのは星夜の住むアパートだった。
それしか、思い浮かばなかった。
星夜には全ての事情を話し、蛍先輩に了解を得て、暫くの間、星夜の部屋に転がり込むことにした。
深夜に制服と着替えを取りに帰ったら、美雨が何故か俺のベッドで寝ていた。
布団を掛け、起こさないようにそっとカバンに荷を詰める。少し迷ったが、せっかく幡谷さんに付き合ってもらったのだからと、誕生日プレゼントを床にそっと置いて来た。
翌朝、美雨からお礼のLINEが届いた。
それからも、俺を心配したり、家の報告をするような内容のLINEが届いた。
既読してはいるが、返事は一度も返していない。
電話にも出てない。
美雨から告白の返事をされるのが怖かった。
頭を冷やすのに、今の俺には美雨とお兄や晴美さんとも、距離を置くのが必要だと思った。
「今日はバイトだから。遅くても二十一時には帰ってくるよ。兄さんはいつもの通り、いつ帰って来るか解らないけど、ゆっくりしててよ」
星夜はそう言って部屋を出て行った。
こういう日に限って、自分はバイトのシフトを入れてなかったりする。

