フテキな片想い



「本屋で児玉くんにばったり会ったことがあって、私、その時一人だったんだけど、児玉くん、私を見つけたら、急に店内をキョロキョロし出して、「美雨ならいないよ」って言ったら、あからさまにテンション下がったんだよね。きっと、私がいつも美雨と一緒にいるって思ってたんだよ、あれは」


確かに、真央にはよく芽衣子の話をしていたから、いつも一緒にいるように思ってるかもしれない。


「でね、カマ掛けて、美雨が好きなの?って訊いたら、耳まで真っ赤にして照れてて、超カワイイじゃん!って思った。児玉くんって、見かけによらずピュアなんだなって。いつもはムスッとしてて、無口だし、不機嫌に見えるからね。ギャップ萌え的な?」


釣り目のせいで傍から見ると、そう見えちゃうんだよね。


怒ってそうでも、意外と何も考えてない時が、多いんだ、真央は。


「ぶっちゃけちゃうとね、私も最初は、美雨と仲良くなって家に泊まるようになったら、児玉くんと仲良くなれるかも?って結構、期待してた部分もあったんだよ。あわよくばみたいな欲望が。ごめんね。でも、美雨のお宅に何度もお邪魔して、児玉くんに会ったら、美雨への好き好きオーラが凄くて、ていうか気付いてないの美雨と本人くらいじゃない?って思える程だし。あぁ、私には入る隙ないなぁって思って、児玉くんは私の中で妄想だけの王子様にしよう!って決めたの」