「頑張るよ。私のイケメンレーダーは運命の人は、紅葉さんだって、指示してるんだから!」
芽衣子は拳を掲げて力説した。「だからね」と続ける。
「だからね、前に児玉くんをいいなって思ってた事、美雨は気にしないでよね。あれは、一瞬の気の迷い、もちろん、児玉くんはこの街の高一男子で一番カッコイイって思うよ。でもね、児玉くんって私にとってはただの憧れだったの」
芽衣子に言われて、そう言えば入学当初に、中三の時、同じ塾に通っていた真央に憧れていたと聞いたことがあった。
今まで何回か、芽衣子が夢中になるイケメンが変わったので、すっかり忘れていた。
気にしないでって何が?と訊ねようとした所で、芽衣子がほぅと頷きながら、「そうか、児玉くん、ついに美雨に告白したんだ」と呟いた。
「何か知ってたような言い方だね?」
「知ってたも~ん」
「え!?そうなの?何で?」
つい声が大きくなってしまった。
「いつだったかなぁ……」と芽衣子はパンプキンパイをモゴモゴ食べながら、天井を見上げる。

