フテキな片想い



また出た!いつものつまらない冗談!と白けた顔をすると、「嘘、嘘。怒らないでよ。美雨ちゃん、帰ってきて!」と私の目の前でおおいと右手を振った。


「坂高の文化祭には来てくれるんだよね?」


改札を抜けた所で、蛍さんがそう訊いた。振り返り、「はい。友達と行く予定です」と答える。


「なら、良かった!美雨ちゃんに、とっておきのサプライズを用意してあるからね!じゃあ、またね。おやすみ~」


蛍さんは満面の笑みで手を振っていた。「おやすみなさい」顔の辺りで小さく手を振り返し、蛍さんに答える。


サプライズ?何?


ちょっと怖い気がするのは気のせい?


首を傾げて、ホームへ向かった。




「きゃ~、カワイイっ!おいしそう!」


ケーキの箱を覗き込むなり、芽衣子は歓声を上げた。


あれから、芽衣子宅のある最寄り駅で待ち合わせをし、芽衣子の家族と鍋を囲み、食後のデザートへと移行している。


「あらあら、ハロウィーン仕様になってるのね。私たちの分まで、何だか悪いわねぇ。ありがとう、美雨ちゃん」