「そういえば、美雨ちゃんちってあそこなんでしょ?藍色の三角屋根の、オシャレな外見の家」
蛍さんが前方に見える私の家を指差した。
「お泊りセット用意してきたんで、家には寄らないで真っ直ぐ駅に行きますよ?」
「別に、無理矢理押しかけようとはしてないよ。信用ないなぁ、俺」と蛍さんが自虐的に笑う。
「美雨ちゃんの家は真央の家だからさ。前に星夜が言ってたなって思い出しただけだよ。安心してよ、家の前に張り付くストーカーみたいな事、しないからさ」
そうかな?危ういけど……そう思って蛍さんを見ると、にこりと微笑まれて、ドキリとした。私も笑顔を繕って、「解りました。信用します」と微笑み返した。
「……真央は元気ですか?」
星夜くんがバイトしているコンビニを過ぎた所で、ようやく訊ねる事が出来た。
「真央?」
蛍さんが、立ち止まった。
「今、蛍さんの家にいるって。電話してもLINEしても、ずっと無視だし、元気でやってるのかなって心配になって……」
「美雨ちゃん、もしかして真央と喧嘩したの?だからアイツ、家出したの?」

