「やっぱり、美雨ちゃん自身が自然体でいれて、この人といたら落ち着くなぁとか、自分をもっと知って欲しいって思えるような人がいいんじゃないかしら?私の経験上、きっとそういう人をふとした瞬間に、好きだなぁ、一緒にいたいなぁって思うわ」
そんな人いるかなぁ?考えてみたけれど、思い浮かばなかった。
「あらあら、噂をすれば、恋してる人が来たわ。恋する気持ちは、彼に訊いてみた方のがいいんじゃない?」
遠藤さんが指差した方を振り返ると、入口の前でぴょんぴょんと、カンガルーのように飛び跳ねてる蛍さんが見えた。
「残念だったわね。今日、美雨ちゃんウサギちゃんの仮装してたのよ」
「えっ!?ウサギちゃんの仮装って、バニーガール?マジで?遠藤さん、写メ撮ってくれてる?」
「ごめんね。写メは撮ってないのよー」
二人がショーケースの前で話している間に、カップを片付けた。
時間を確認し、そろそろ駅に向かおうと、芽衣子へのお土産の入ったボックスを持つ。
「蛍さん、勘違いしてるようですけれど、動物のウサギです。変なお店と勘違いしないで下さい」
さりげなく突っ込み、「じゃ、お疲れ様です」と遠藤さんにお辞儀をして、店を出る。
蛍さんは当然のように後を付いて来た。

