「それは相当、こじらせてるね。慌てなくてもいいんじゃない?きっと美雨の中にもそういう気持ちがちゃんとあって、美雨が気付いてないだけで、すくすく育ってるかもしれないよ。意外と自分が解らないものだよ。気付いたら、あぁ好きだなぁって実感するんだよ。気持ちなんて」
「つばさんがそう言ってくれると、安心するな。イケメン一直線で、いつも気になる男の人がいる芽衣子を見てると、私って、恋に対して冷めてるのかなぁなんて思ってたから」
「芽衣子のパワーは凄いよね。私も分けて貰いたい位」
現に、今はイケメンパティシエに夢中だし。
お近づきになりたくて、彼の店でバイトを始めちゃうんだから。
アハハとつばさんと二人で笑いあった。
十月最後の三十一日は、ハロウィーンだ。
バイト先であるおひさまカフェでは、ハロウィーンにちなんでカボチャフェアを開催していた。
パンプキンパイの上にはマジパンの黒猫がちょこんと乗っている。
ジャック・オー・ランタンのカップに入ったパンプキンプリンに、オバケの形のドーナッツには、カボチャのクリームが挟んである。
遠藤さんの作った新作お菓子は、絵本から飛び出て来たようで、かわいらしい。
しかもおいしいし。
今日はバイトが終わったら、そのまま芽衣子の家に泊まりに行く予定なので、お土産に持って行こうと、パンプキンのお菓子を、買う予定だ。

