「実はね、私、児玉に告白したんだ。丁度、この間の日曜日。美雨のプレゼントを買いに付き合った時。告白するつもりなんて、全然なかったのに、つい口が滑っちゃったんだよね」
「え?」つばさん、真央に告白したんだ。
「しかも、振られちゃったし。好きな人いるって言われちゃった。好きな人がいるんじゃ仕方ないけど」
「……好きな人……」
つばさんの口がそのワードが出ると、胸がざわついてしまう。
ごめんなさいと謝りたくなる。胸の辺りをブレーザーの上からギュッと握りしめた。
「でも、美雨のアドバイス通り、児玉はきちんと私の気持ちを受け止めてくれたよ。だから何かスッキリした。その後バイト先で顔を合わせても、今までと変わらず接してくれるしね。本当はまだ児玉が好きだし、失恋ってめちゃくちゃ辛いって、振られた日は家に帰って号泣したけど、私には一緒に泣いてくれるお姉ちゃんがいるし、多分、この失恋を乗り越えられるって思う」
「つばさん、強いなぁ」
「美雨の前でカッコつけてるのもあるよ」
そう言うと、歯を見せてイタズラっぽく笑った。私も釣られて笑ってしまう。
「美雨は?美雨は好きな人いないの?」
不意に真面目な顔になって、つばさんが訊ねた。
真っ直ぐに向けられた視線にどきりと胸が高鳴った。
好きな人は誰か?と訊かれれば、まず最初に玲央さんが浮かぶ。

