フテキな片想い



自分も席に着くなり、玲央さんは椅子の下に隠してあった紙バックを差し出した。


「何だろう?開けてみてもいいですか?」


にっこり笑いながら頷く。


四角い箱に手紙みたいな封筒。


箱の方から開けてみる。中身は電子辞書だった。


ママのチョイスだなとがっかりした。学生だから勉強しなさいという所だろうか。


今度は封筒の方を開けてみる。某夢の国へのペアチケットだった。しかも交通費付き。これは嬉しい。


チケットを見た瞬間、顔がほころんだのがバレたのか、「お友達と遊んでおいで」と玲央さんが付け足した。


こっちのチョイスは絶対玲央さんだ。大きく頷くと玲央さんは満足気に笑った。


「ありがとう。こんなに嬉しい誕生日は人生初かも……」


「何それ、今までの私に対する嫌味?」


ママは隣で口を尖らせる。


「違うよ。やっぱり、家族に祝って貰うのって特別だなぁって実感したの」