「告白するもしないも、遠野くんは、近い内に何かしらのアクションは起こすと思うな。一回会って話しただけでも、彼が美雨を好きなの解ったし。美雨があんな感じだから、実力行使に出るかもしれないし」
「実力行使?」
「壁ドンとか、顎クイとか?」
姉御、少女漫画読み過ぎじゃないすか?と突っ込みそうになったが、蛍先輩ならやりそうな気がして来た。
「相手はモテる男子なんでしょ?しかも、女の子の扱いに慣れてるし。硬派で不器用な児玉がどう挑むか?いち早く戦線離脱した私は、経過を見守るよ」
バツが悪そうに下を向いた俺を見て、フフフと幡谷さんは小さく笑った。

