フテキな片想い



いざ、メダルを作ろう!となった時に、星夜がそう提案した。


星夜が島にいた時に、近所に住んでいた小学生の女の子が、プラスティックのボードに絵を描いて、それを加熱して作ったオリジナルのプラチャームを、星夜にくれた事があったらしい。


それにインスピレーションを受けて、キーチェーンじゃなくて、それでメダルもどきを作るのは、どうか?と思ったらしかった。


反対する理由がないので、俺は星夜に従った。


絵の得意な井岡が、「せっかくだから、クラスメイトになぞらえて、妖怪を作ってみたぜ!」とはりきって、原画を描いて来た。思った以上に、完成度が高くて驚いた。


今から作り始めれば、数日前に終わらなくてバタバタする必要が無くなると、お互いバイトもなかったし、早速、今日から行動を始めた。


百円ショップに行き、シートを大量購入。


学校の家庭科室を借りようと思ったら、すでに文化祭の準備に追われる先輩たちに占領されていたので、諦め、星夜の家にて、作業を始める。


井岡の描いた絵をトレースして、色を塗って、完成品を試しに作ってみて、今、出来たのが、二十個。


ノルマは二百個。気の遠くなるような、作業だ。


「つうか、今、何時?」


「嘘?もぅ、二十時だよ。ヤバイ、ご飯炊かなきゃ!」