フテキな片想い



いやー、それはないないと苦笑を浮かべつつ、隣のつばさんに手を向けた。


「蛍さん、こちら、私の学校の先輩で___」


「幡谷つばさ」


ハスキーボイスで素気なく、自己紹介をする。


「つばさちゃんかぁ~。さすが、美雨ちゃんの友達だけあって、美女だね」


「喧嘩売ってる?」


蛍さんの返しに、ムッとした表情で、つばさんが訊ねる。


「喧嘩?何で?俺、何か気に障るような事言った?」


きょとんとした表情の蛍さんに、呆れたのか「いや、こっちの勘違いみたいだから気にしないで」と言ったまま、黙り込んでしまった。


「何?女の子同士で、今日は買い物?いいなぁ。美雨ちゃん何、買ったの?」


「私はアウターを……」


「えー、今度俺とデートする時、着て来てよっ!」


今度のデートって何?約束すらした事ないんですけど?