フテキな片想い



OKのサインを作り、大きく頷く。


「先生?誰?まぁ、いいか……」


つばさんは一瞬、眉間に皺を寄せたけれど、鏡に映った自分を改めて確認して、笑みを浮かべた。


どうやら、私のチョイスを気に入ってくれたみたいだ。


「決めた。これにする」


「すぐ着替えるから、ちょっと待ってて」とつばさんは再び試着室のドアを閉めた。


案内してくれた店員さんに会釈をすると、つばさんが出てくるまで、店内を物色する。


ふと、隣のショップの店先に並ぶバッグが目に付いた。


ペンギンのロゴのカラフルなスウェット生地のポーチ型ショルダーバッグ。


ちょっとしたお出掛けにいいサイズ。


いいなぁ、ボーダー柄がカワイイ。


でも、ちょっと予算オーバー。


今日のデートは、つばさんの洋服を選ぶ目的なはずなのに、選んでいたら自分の分も欲しくなって、結局、冬用のアウターを買ってしまった。