姫「ママ、抱っこ。」

 『しょうがないなぁ。』

そう言いながら抱っこしちゃう
私も相当姫華のこと甘やかしてると思う。

人「姫華いいなぁ、僕ももう少し
  小さかったらまだ抱っこして
  もらえたのに…。」

 『咲人は赤ちゃんのときに
  ママの腕でしか寝なかったから
  大変だったんだよ?』

人「赤ちゃんのときは赤ちゃんの
  ときだもん。」

 『そうだね。家に帰ってきたら
  抱っこしてあげるから、
  今は我慢してね?』

人「本当?」

 『いっぱいギューッって
  してあげる。』

人「本当?約束だよ?」

 『うん、約束。』

指切りげんまんをして
咲人は無事に小学校へ行った。

 『姫華そろそろ降りよ?
  家に帰って準備できたら、
  保育園に行くよ?』

姫華は渋々と言った感じで
降りてくれた。

姫「ママ、早く保育園に行こ?」

 『はいはい、ちょっと
  待ってて。』

なんだかんだで姫華は
保育園が好きだからね。

姫華も保育園に預けて、
私も仕事に向かう。

 『おはよう、華。』

華「あっ咲。おはよう。」

華は卓巳と結婚して、
5歳の男の子のママになった。

華「もう聞いてよ咲。
  悠(ユウ)がね…。」

悠くんっていうの。

けど少し生意気だから、
華も苦労してるみたい。

ナースステーションで朝から、
たくさん悠くんのこと
聞かされた。