7月……。

まだ雨が続いていて。ジメジメと暑かったその日。

先生が来る前の2年C組はガヤガヤと

仲のいい人たちで固まりながら朝読書もせずに

騒いでいた。

そんな中、ポツンと一人。

本を読んでいたのが、茅野花。

ガラッ…と勢い良く開けられたドアの先には

担任の見た目からして熱血感が溢れる

今野先生…と。もう一人今野先生の後ろに男子が一人。

ガヤガヤとしていたみんなは先生がくると

コソコソと席に戻って、今度は今野先生の後ろにいる

男子のことを話してザワザワしだす。

あたりまえだ。

入ってきた彼は、きっと転校生。

新しい制服をすこし着崩して、

背が高く、茶髪のサラサラの髪、スッと通った鼻

「木下日向です。」

と、自己紹介したときにニコッと笑ってできた

右頬にあるえくぼ。

彼のすべてが、かっこよかった。

「やべぇ!!イケメンきたぁぁぁ!!!」

クラスの中で1番騒いだのは叫んでる人。

「ちょっと!!健太うるさい!!」

田辺健太【tanabe kenta】

クラスのムードメーカーだか、騒ぐとうるさいし、

頭が悪い。なにをするにもサッカー優先の

サッカーバカ。顔はかっこいいのに……。

小学生のようにはしゃく健太を怒鳴ったのが

浜崎美桜【hamazaki miou】

彼女もまた、綺麗なのに毒舌。

思ったことをストーレートにぶちまける彼女は

女子の中では1番綺麗。そして

苦手な女子、逆らえない女子ともに1番だと思う。

美桜のことを苦手だと言う女子は多いが

私はそんな陰口を言わない美桜が好き。

「おい!お前ら!!うるさいぞ!!」

今野先生が怒っている横で木下くんは

ケラケラとその様子を見て笑っていた。

健太が騒いで美桜が怒鳴ると必ず喧嘩が起きる。

二人は幼稚園からの幼なじみで

みんなに夫婦と言われるくらい仲がいい。

「あー。木下。あのポケーとしてる奴の隣な。」

そう言って今野先生は私のことを指を指す。

「はーい。」

そう言って、ニッと無邪気に笑って

私の隣にきて座った木下くん。

「よろしく。」

「よ…ろしく。」

ニコニコと無邪気な笑顔が近くにあると

なんだか恥ずかしく声が出なくなった。

君との出会いは、ここからで


健太となかよくなった木下くん

私、美桜、健太は登下校のメンバー。

そこに加わったのが木下くん。

男女ともに人気者でイケメンの木下くんと、健太。

男子に人気の美人の美桜。

この中に私がいていいのかな……?