「…動かないでください、これ消すから…全消去(フルロスト)」
ぐちゃぐちゃになっていた汚物が一瞬にして消える、しかしゼウスはもがき続けた。
「離して、やだ、約束してよオリオン俺のこと一人にしないでよ?ねえお願い…」
「…絶対守るから落ち着いて…」
「行かないで、行かないで…」
「行かない、行かないから…」
ギュッと、強く服を握られてしまったオリオンは珍しく吃驚したように頷いた。
「やあ、僕はジャストミート!!男装が趣味なんだ!!テヘッ!!!」
「…こんにちは。」
取り敢えず挨拶しといた。
「あれれー?今回は過保護なお兄さんいないんだね!?あはは!ついに兄弟にも見捨てられたの!!」
「ご主人様は体調がよろしくないのでまた後日改めてお願いできますでしょうか…」
やんわりと追い出してみる。
「あれれー?きみ奴隷なの!?」
「せめてもう少し静かに話していただけないでしょうか。ご主人様が苦しがっておられますので…」
「もしかして話題のDOLL!?あはは、大変だね君もこんなクズに拾われて!?」
「…積もる話ならまた後日…」
「冷たいこと言わないでよ!!あはっ!!!」
「ひとまずお引き取り下さい…」
対応としては、しつこいセールスに応用できる。
とにかく話を聞かずに追い出す方向に持っていく。
「君イケメンだね!あはっ!!!」
「…申し訳ありませんが一昨日いらしてください。」
「こんな奴捨ててこっちに来ない!?あはっ!!僕と同等の地位は保証してあげるよ!!!こんな奴をご主人様よわばりしなくても」
「申し訳ありませんが!」
ついにオリオンが叫んだ。
「お引き取り下さい。」
敵意と殺意の入り混じった凍りつくような瞳で睨めつけると、相手は至って面白そうに言った。
「…ククク…気に入ったよ、DOLL君。」
君、絶対僕の奴隷にしてあげる。


