でも、そんなこと言えるわけもなくて、俺は黙った。


「ごめんね、もうちょっと上手になれるように頑張るね」


そう言う空に、俺はもう一度唇を重ねた。


驚いた顔で俺を見る空に、俺は微笑む。


「上手いとか下手とか関係ない。相手が空だからしたくなるんだよ」


「…っ」

息を飲むように、空が言葉を詰まらせる。


空の頭をそっと撫でると、空がまた俺に抱きついた。