「ならさ、その約束の日までは好きでいなよ。空ちゃんが来ないなら諦めればいい」 「…うん」 きっと好きでいることは、簡単なこと。 だって俺は、嫌いになろうと思っていても空のことが好きなんだから。 でも、空を信じることなんてできない。 結婚まで決まっている人の、幸せのジャマをしてはいけない。 「俺、いつでも話きくからさ」 「うん、ありがとう」 いろいろ考えることはあるけれど、今やるべきことを考えなければ。 そう思って俺は立ち上がった。