おれの部屋は、世界一の快適空間。 机の上も床も、本棚に入りきらない漫画でうもれている。 本来なら南向きの大きな窓から光が存分に入ってくるはずなのだが、昼間の今も部屋の中は薄暗い。 シャッターを締め切っているからだ。 母親は”汚い”と言って片づけようとするが、真人はそのたび部屋に籠城してまで抵抗していた。 この部屋は唯一、真人にとって自分でいられる場所、人の目を気にせずにいられる場所だった。