一段目。 椅子に足をかけた。 いまだ耳に手を当てたままの姿勢の公介に目を向ける。 公介、あんたまだあたしのこと好き? あたしは……好きだよ。 あんたが告白してきたときのこと、ちゃんと覚えてる。 校舎の裏に呼び出されて、直球勝負。 ”好きです” あたしが今まで言われた中で、一番すてきな言葉だった。 あんたがまだあたしのこと好きでいてくれたらいいな。 だってこの人生で誰にも愛されなかったなんて、悲しすぎる。