言の葉~「死ね」と言ったら殺人ですか?~



「前に四人で話していたとき、廉が言うのを聞きました。私達三人が証人です」


 ふぅん、と小林が悩ましげな顔をしてみせる。


「北村さんは覚えてないんだよね……だったら、言ったっていう可能性のほうが高いかな」


「そんな……! 三人が嘘をついてるかもしれないのに!」


「でも、三人は北村さんと仲良かったでしょ? 僕覚えてるよ。いつも北村さんの席に集まってガヤガヤやってたじゃない」


「それは……」


 小林は何もわかっていない。


 仲が良いから、なんて相手のことを貶めないという理由にはならない。


 むしろ、仲が良いからこそ、いつも一緒にいるからこそ、相手のことが嫌いになり、憎くなる。


 基本は腹の奥深くにしまわれている思いも、噴出するときがある。


 相手が孤独になったとき、周りがみんな自分の味方だとわかったとき。