言の葉~「死ね」と言ったら殺人ですか?~



 チャイムが鳴って、小林が入って来た。


 黒板を見て、「おぉ」と目をすがめる小林。


「北村さんが、山本さんを殺したの?」


 誰に向けられたわけでもない問いかけに、誰も答えられるはずもなく。


 クラスメートそれぞれの顔を確認した小林は、「うん」とうなずいた。


「みんな、”アレ”見てくれたんだね?」


 ”アレ”とは、Kの、すなわち小林の書いた文章のことだろう。


 自分の作品を褒められたからなのか、その表情は少し嬉々としているようにも見える。


 だがしかし、次の瞬間には暗い顔になって、


「今日あたり、来るんじゃないかと思ってたんだよねぇ」