言の葉~「死ね」と言ったら殺人ですか?~



 正確には、赤一色ではない。


 緑と、黄色と、いろいろな色が織り交ざってできたチェックのマフラー。


 前に伊織と夕菜と春穂の四人で遊びに行ったときに、色違いで買ったものだ。


 伊織は青、夕菜は黄色、春穂はグレーを買った。


 四人で撮ったプリにも、存在感を主張してばっちり映っている。


 これだけは。


 つい昨日はつけ忘れてしまったが、今日こそつけよう。


 十二月になるまでの間、弟達から守り抜いた勲章を廉は首に巻いた。


 優しくあたたかい肌触り。


 少しうつむくと赤色が視界の隅に映るのがうれしくて、廉は駅までの道をうつむきながら歩いた。