言の葉~「死ね」と言ったら殺人ですか?~



廉を"死ね"と言った犯人として小林に言うことは、伊織から提案された。


廉は"死ね"と言っていた。


それは、まぎれもない事実だ。


春穂の耳に焼き付いている。


「あーまじうざい、死ねばいいのに」


「ほんとに死んでくれないかな?」


でも、そのセリフを言ったのは廉だけではない。


伊織も、夕菜も。


春穂は言っていないと自分では記憶しているが、人の記憶など自分に都合のいいように集積されるもの。


それに、一緒にいてその言葉を止めなかった時点で同罪だ。