「おはよー」
「あ、おはよう」
一年二組の教室。
あの三日間から二ヶ月近くがたち、春休みもはさんで春穂達は平穏な日々を過ごしていた。
クラスメートの六人が欠けていても平穏は平穏。
山本咲良と今野真人以外の四人は現在も行方不明として扱われているが、警察はクラスメートの自殺が引き起こした集団ノイローゼと考えているようで、特に疑われていることはなかった。
クラスの誰も小林の奇行を通報するつもりはないらしく、それは春穂も同様だった。
このまま、何事もなく、社会の波に流されて、
全て忘れて生きていきたい。
新たに席替えをして前の席に座った夕菜が話しかけてくる。
「春穂ぉ、今日久しぶりに遊ばない?」


