言の葉~「死ね」と言ったら殺人ですか?~



 机が倒れると同時に、萩野クンの体は宙に浮く。


 真人に見えるのはその背中だけだったが、揺れる体を後ろからでも見ていたくない。





 ゆらり。ゆらり。




 
 ひたすら時計の秒針を見つめることに集中する。


 針が一周回って、真人が萩野クンの体に視線を戻したとき、


 それはもう遺体となっていた。