「こ~こ~あ~ちゃんっ♪」 琉玖と女の子がふたりで歩いていたのを見た翌日。 もう来ないと思ってた琉玖が、放課後、あたしの教室にやってきた。 珍しく、女の子を連れていない。 しかも、教科書を抱えている。 なんだろ? そう思うあたしの机の上に、ドンと教科書を乗せた。 「ねー。 心愛ちゃん。 俺に勉強教えてよ」 「……勉強?」