「えっと……。
もしかして……」



手を乗せられたまま、ゆるふわ王子の顔を見つめる。



「ん?」



「南くんって……。
あたしのこと知ってた?」



「…………」



「さっきは、知らないフリしてたけど。
もしかして……。
あたしのこと知ってた?」



だって、そうでもなきゃ……。



こんなこと言われるハズないもん。