【完】365日、君をずっと想うから。



『おなまえは、なんていうの?』



『コウ』



『コウ、くん……。
ありがとう、おんぶしてくれて……。
花、おもくない? つかれない?』



『ぜんぜん。
大丈夫、君のことは僕が助けるから。
ぜったいに助けてあげるから』



また、涙がじわっと込み上げてきた。



さっきの不安の涙なんかじゃなく、安心と嬉しさからの涙。



悲しいとき以外にも涙は出てくるんだって、このとき初めて知ったの。



─── これが、コウくんとの出会い。



意識が朦朧としてきてしまったせいで、その後のことはよく覚えてない。



次に目を覚ましたときにはもう家にいて、コウくんの姿は見当たらなかった。



“コウ”


分かったのは、この名前だけ ─── 。