そんなふうに残りの時間を過ごしていた、ある日。
プラネタリウムで花が行き違いになった、あの日がやってきた。
俺が足を怪我していると分かった花は、一緒に帰ると言って、俺がなにを言おうと折れなかった。
『私はずっと蓮に助けられてばっかり……。
でも、蓮の力にだってなりたいっ。
蓮が大変なときは、私が助けたい……っ』
泣き虫で弱虫で、今にも壊れてしまいそうだった花。
なのに、いつの間にかこんなに頼もしくなっていたんだな。
ずっと、俺が支えて守ってやらなきゃと思っていた。
でもあの日、花は俺を支えて歩いた。
前を見つめて歩く花。
……もう、大丈夫だと思った。
俺がいなくても、俺が後ろから背中を支えなくても、まっすぐに生きていく強さを花は持ってる。
そして、花のまわりには、愛してくれる奴らがたくさんいる。
俺の役目は終わっていた。
これで俺は安心して、もう一度死ねる。


