どれくらい時間が経ったのだろう。
あるいはまったく経っていないのか。
突然降り注いだ温かい日差しに、俺は瞼をゆっくりと開けた。
目の前には───花?
花が目をつむり、すやすや寝ている。
やがて俺は、自分が花の膝の上に頭を乗せて寝ていることに気がついた。
そしてここは、さっきまでいた丘だ。
でも、俺は死んだはず……。
……もしかして。
カチリと音を立てるように、ある思考回路が頭の中でできあがった。
ありえねぇ、そう思いつつも、そうだとするならば今の状況はすべて説明がつく。
ポケットの中からケータイを探り出した。
そして、ディスプレイに表示されていた日時を確認すると、
『2016年4月31日……。
……1年前……』
〝タイムスリップ〟
漫画の中で読んだような、そんな言葉が、頭に浮かんだ。


