ただひたすらに暗闇が続く世界で、俺は花を想った。
今もまだ、最期に聞いた花の言葉が頭にこびりついて離れない。
俺に生きる意味をくれたのは、花だった。
いつ死んでもいい、
そう思った俺が、もっと生きてみたくなった。
花の笑顔を隣でずっと見ていたい、そう思った。
だけど俺は、そんな花の涙を拭ってやれなかった。
花にあんな顔させたまま、死ねるかよ……。
花に、生きていてほしい。
あの笑顔を絶やすことなく、生きてくれ……。
暗闇の中で願った。
灯りなんてどこにも見当たらないその中で、俺は願った。
もしも願いがひとつ叶うなら、どうか、別れがきたあの時の前に戻してください。
孤独なあいつの悲しみを、すべて消し去ってやりたい。
花が幸せな未来を歩むこと、
そのためなら俺はどうなっても構わないから───。


