そのとき、突然視界がぐわんと揺れた。 あ、と思ったときにはもう遅かった。 身体がふっと力を失い、俺の手から離れたケータイが草の上を転がる。 俺はどうすることもできないまま、ドサッと草の上に倒れこんだ。 身体が動かない。 倒れこんだまま静かに悟った。 もう、終わりのときが来たのだと。 狭まった視界に、はらはらと舞い散る桜の花びらが写った。 見られないと言われていた桜を見られた。 花とだから、見れたんだ。 花とここで見た桜、すっげぇ綺麗だったな……。