『……あ、あのっ、』
おどおどしながらも勇気を振り絞ったようなその声が、俺の視線を引き戻した。
見れば、ぎゅうっと拳を握りしめ、そらすまいというように必死に俺を見つめていて。
『も、もし良かったら、またここに来てくれませんか?』
『え?』
『私、放課後よくここにいて。
またあなたとお話したいです。
こんなにだれかと話したの、すごく久しぶりで……。
友達、いないから……』
伏し目がちのその瞳には、悲しい色が浮かんでいた。
『友達いない』って。
そんなこと俺に話して、これじゃあ友達になってくれって言ってるようなもんじゃねぇかよ。
はぁ、とため息をひとつ吐き出した。
ったく、しょうがねぇな。
『……時間、あったらな』
『わぁ、ほんとですか!』
これが、花を〝見つけた〟日。


