【完】365日、君をずっと想うから。



だけど、そんな俺の思いは、数分後呆気なく断たれることになる。



『え? わ、きゃーっ!』



目の前で放たれた叫び声が、俺の目を覚ましたから。



ったくなんだよ、うるせぇな。



眠りを妨げられ苛ついた感情のまま目を開けると、そこには怯えきった表情を浮かべた女が、スクールバックを持つ手を戦慄かせて立っていた。



その制服……同じ高校のやつか?



『あ?』



『ち、血……』



『これは、』



俺が説明する間も無く、ぎゅっと唇を噛みしめたかと思うと、こちらに駆け寄ってきた。



そして、スカートが汚れることも厭わないで俺の前に座り込み、スクールバックからティッシュと絆創膏を取り出す。