自暴自棄になりながら、無意味に感じる日々を過ごしていた、そんなある日。
青く澄んだ寒空の下で、俺は街を見渡せる丘にいた。
他校のやつらと喧嘩をして、家に帰る途中で偶然通りかかった、この場所。
あっちが吹っかけてきた喧嘩だったけど、簡単にその喧嘩に乗った。
二度と逆らえないようにやっつけてやったけど、ひとりで5人を相手にするのは流石に疲れて。
身体を少し休めるのに、ここはちょうどいい場所だった。
横たわっている大木の上に座る。
体力の衰えを、否が応でも感じずにはいられない。
前まではこんな喧嘩、なんともなかったのに、なんてザマだよ。
ったく、かっこわりぃ。
自分の醜態に苦笑すら漏れる。
……あー、もうこのまま死んでもいいな。
腕を組み、目を瞑りながら、そんなことを思う。
なんだかすべてが嫌なんだよ、もう。
どうせ死ぬんだし。
目を瞑ったまま、一生目が覚めなくてもいい……。


