だけど入院ではなく通院しながら学校に通うことを選んだのは、シノがいたから。
唯一、シノの存在だけが、学校に通う理由になっていた。
幼なじみのシノを、なんとなくひとりにしたくなかった。
でも次第に、病気の進行とともに心も弱くなったのか、シノは俺なんかといないで他の奴らといる方がいいんじゃないかと思うようになった。
どうせ、俺はもうすぐいなくなるのに。
シノの人生はこれからも続いていく。
そんなシノの隣にいるのは、俺なんかじゃなくて、違う友人の方がいいんじゃないか────。
もう俺には時間がないのに、俺はどうして今生きているんだろう。
2017年1月。
俺は生きる意味を、見失った。


