花ちゃんが自分の本心で、進みたい道を進めるように。 蓮くんが俺と花ちゃんの背中を何度も押してくれたように、今度は俺が、花ちゃんの背中を押す番だよね。 「花ちゃん。 俺は君のことが、ずっと、好き〝だった〟」 俺の背中がじんわりと熱く濡れた。 いつの間にか寝息も聞こえなくなっていた。 俺たちの間に流れるのは、透明な時間だけ。 これが君の答え。 ありがとう、花ちゃん。 俺にたくさんの色を見せてくれて。 これからもずっと、君は大切な人だよ。 ◇ ° ◇