花ちゃんの同意を得た俺は、しゃがみ込んで彼女を背負い、立ち上がった。 相当疲れていたのか、俺に家の場所を伝えるとすぐ寝息が聞こえてきた。 花ちゃんの温もりが、背中越しに伝わってくる。 「花ちゃん、寝てる?」 寝てるよね、寝てることにするよ。 「花ちゃんが寝てるから、独り言言うね」 花ちゃん、覚えてる? 中学で、初めて会話を交わしたあの日のこと。 俺が3年生、花ちゃんが1年生の4月だったね。